過日(2024年5月26日)、日本鋳造工学会による「2024年度春期大会 第183回全国講演大会」にて、新商品「フィルリキッドKK」の生型砂への効果と使用方法の研究成果を発表致しました。
新商品の機能
生型砂とは、生型鋳造の鋳型を造る材料で、骨材として珪砂、その粘結材にベントナイト+水を用い、これらを混練したものです。「フィルリキッドKK」は生型砂へ添加して使用する界面活性化系の液剤で、生型砂へ配合することで砂に含まれる水分の表面張力を下げて、砂と水の親和性を促進させます。
期待される効果
当商品の効果により、ベントナイトに吸水しきれない余剰水分(遊離水分)を減らすことが出来ます。その結果として、生型砂の流動性が改善され、鋳型を造型する際の砂充填も向上し、複雑で深い凹凸ある形状であっても、良好で均一な鋳型を製造することが可能になります。派生効果として、工場設備への砂の付着量減少も確認出来ました。
適正にご使用いただくために
適正添加量は、造型機や製造工程、生産品などの条件により、ユーザー様それぞれで異なりますが、基本配合として対砂重量0.01%以下を目安に調整して行きます。
今回の全国講演大会では、共同発明者である株式会社コヤマ様より共同発表された不良低減含めた添加効果を示した現場事例に合わせ、当社の黒磯研究所で開発を行った現場で最適添加量が調整可能となる試験・管理手法を報告しました。次回以降の全国講演大会でも、継続して研究発表を行っていく予定です。
今後の展望
長年、生型鋳造では砂の充填性を向上させる為の調整において手間を掛けて来ていましたが、「フィルリキッドKK」により簡易的に調整することが可能になりました。鋳型造型不良を低減し、生産性の効率化を実現することで、これからも生型鋳造業界に貢献して参ります。
当商品の詳細や使用方法についてご興味のある方は、以下のリンクからお問い合わせください。
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